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何処でつくったかよりも、誰がつくったか?

森川レース

手に取った製品に表示されているMade in ○○○○を一度は目にしているのではないでしょうか。

Made in Japan、Made in China、Made in Thailand、Made in Taiwan、Made in Malaysia、Made in Vietnam、Made in Koreaなどなど実に色々な国で生産されています。商品によっては、欧州やアフリカ、北米などあらゆる国の表記があります。

個人的には、この表記は製品を生産しているメーカがグローバルな時代に、どこを生産拠点に選んだのか?を知る非常に重要な情報として日々観察しています。

細かい話かもしれませんが、繊維業が強い福井の話で言うと、小ロットでコストがかけれるならば実は韓国が一番勝手がよく、ロットが増え製品のクオリティを販売価格に転換できる商品であればベトナムなどが強い(流通問題がクリアすれば)とも言われています。実は、中国だけが製造において優れているわけではなく(近年の製造コスト高騰以前に)、それぞれの国というか国民性も含めてアジアだけでも細分化されています。

そんな中、先日お客様とお話ししている中で、結果ではなく「そもそもMade in」をどのように定義するべきかの話があり、なるほどと思うところがあったので、今回はそれについて。

最終工程の国が表記される

多少語弊もありますが、最終の製品のカタチ(組み立てられた)になった国がMade in ○○○○と表記されます。例えば、部品のすべてが中国で生産され最終組立、検査が日本であれば、実はMade in Japanとなります。

例えを分かりやすく表現したため、「エッ?!」と思ったかもしれませんが、自動車などの複雑な工業製品の場合、それほど不思議な事ではなく、時代の流れと共に自動車の機関部であるミッションまわりは高級車が日本のアイシン(トヨタ系)製であったりします。つまり、Made in Franceですが、ミッションは日本製なわけです(ミッション本体にはたぶんそう表記されている)。しかし、それがその車にベストであるから選べれた結果であり、Made in ○○○○は、製品の主導権をどの国が握って生産されたかを明示する表記であると言えます。

これは、日本の法律や世界機関の表示規則でも定められているので、製品におけるメーカの姿勢の現れでもあるかと思います。

Made in Japanの本当の姿

私個人としては、最終工程ということは聞いていたので(今回調べる前に)、コストの安い国で部品を生産し、最終組み立てを日本ですることでMade in Japanとするイメージもあったのは事実です。しかし、お客様と話している中で、その逆。部品レベルのものが日本で生産され、組立工程で日本よりもっと付加価値がある国で行い、表記していることもあるということに衝撃を受けました。

思えば、既に車のアイシンでわかっていたはずなのですが…

決して、この状況について悲観的ではないのですが、もし部品レベルを作っているメーカの気持ちになったとき、自然とMade in Japanそして、Made in Fukuiと言いたくなる気持ちも非常に理解できました。

つまり、部品を製造している工場であっても、今であれば最終の製品、さらに進めた商品づくりにチャレンジする選択肢があり、環境もあるということです。

それは、非常に大変な道のりですが、商品開発過程の苦労をクリアできれば、流通における苦労はあるものの、ひと昔前のそれ自体を拒絶する環境あまりないと感じます。

このような可能性にチャレンジできる機会に関わることができる立場に、身震いしながらも、毎回ワクワクできるのは非常にありがたいです。

思えば、表記がもっと細分化され、ブランド名(または会社名)となった時、その価値観がブレイクスルーすると考えると、ますますブランディング戦略って大事なんだなと思わされました。

何処でつくったかよりも、誰がつくったか?

今後も、このあたりを表現できるように精進していきたいと思います。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

 

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